太卜
周易占い × 生辰八字——小さなことは卦に問い、大きなことは自分に問う
序
「太卜」は『周礼』に登場する官名である——周王室の占い機関を率い、三易の法を掌った最高責任者だ。私はその名を借り、自分のコンピューターで動く占いプログラムを作った。左手には周易占いで事を問い、右手には生辰八字で人を見る。蓍草の十八変から四柱の十神と大運まで、起卦も命盤作成もすべてローカルで完結し、AIが担うのは最後の一歩だけ——結論を人の言葉で語ることだ。
占いはどこから来たのか
亀甲を灼くことから、卦を立てることへ
三千年以上前、商の人々は亀甲や獣骨を火で灼き、亀裂の走り方から吉凶を読んだ——これが中国占術の源流であり、甲骨文とはまさにその占いの記録に刻まれた文字である。周はその系譜を受け継ぎながら方法を変え、蓍草で卦を立て、六十四卦を推演した。これが『周易』だ。経文は西周に成立し、それを解説する「十翼」はおおむね戦国期に形づくられた。のちに諸経の首位に置かれたため、もとは占筮の書だったことが忘れられがちである。その後、陰陽五行は諸子百家に共有される言語となり、占問の術はそこから枝分かれした。卦の系統を直接継ぐ一派は六爻や梅花易数へ発展し、一つの事の吉凶を問う。唐宋期に別に起こった一派は、生まれた時刻の干支から一生の構造を論じる子平八字となった。今日、街角にある「周易予測・生辰八字」という看板は、実のところ二つの体系を同じ一枚に掲げている——一方は事を問い、もう一方は命を論じ、源流も原理も同じではない。太卜では両方を作り、役割を分けた。周易占いは「この事はどうなるか」を、生辰八字は「この人はどういう人か」を扱う。
運命を信じろという話ではない
太卜は、運命を信じるよう勧めたいわけではない。信じるというなら、『易経』そのものが信じていない——第一卦を開けば「天行健、君子以自強不息」、第二卦には「地勢坤、君子以厚徳載物」とある。占いの書なのに、冒頭の二卦で先に結論を言い切っている。道は自分で歩き、徳は自分で修めるものだ。占いが本当に与えるのは、あなたが改まって問いを口にするその瞬間に、自分が何を問いたいのかを考えさせる機会である。卦辞は十分に古く、十分に多義的だ。それを読み解くとき、口から出てくるのは、往々にして状況について自分がすでに察していた判断である。だから卦象がどう出ても、最後は自分に戻ってくる——正しいと思うこと、選んだ道なら、迷わず進むべきだ。卦象はせいぜい道端の「減速せよ」という標識で、ハンドルは最初から最後まで自分の手にある。
脳細胞は大事なことのために残す
私たちは情報過多の時代に生きている。何かを選ぶたび、目の前には多すぎる選択肢と多すぎる情報が並ぶ。留学するか、大学院へ進むか、転職するか、どの街に住むか——人生の大きな決断には、もちろん全力を使う価値がある。情報を集め、利害を比べ、それぞれの道の可能性を広げて考えるべきだ。しかし注意力と意志力は消耗品でもある。「今夜のデリバリーは麺かご飯か」「明日の小さな集まりに行くか」まで最適解を求めて考え抜いていたら、本当の大事が来る前に弾薬を使い果たしてしまう。
面白いことに、古代の人々はむしろ大事にこそ占った——「国之大事、在祀与戎」。亀甲と蓍草が仕えたのは戦争と祭祀である。私はこの道具を逆向きに使うが、それにも理由がある。大事については、現代の私たちには亀甲よりはるかに優れた道具——情報、データ、デューデリジェンス——がある。一方、小さなことについては、古代の仕組みに今も代わりがない。一分で受け入れられる答えを出し、しかもそれで気持ちよく決められる。だから太卜の使い方は一言だけだ。小事は投じ、選んだら振り返らない。大事は謀り、占いは傍聴するだけ。
小事は投じ、選んだら振り返らない。大事は謀り、占いは傍聴するだけ。
太卜の演繹法
太卜は二つのエンジンで動く。周易占いは一事につき一占で「この事はどうなるか」を問い、生辰八字は一人につき一盤で「この人はどういう人か」を見る。
周易占い
まず、何を問うのかを書く——占いの最初の工程は卦を振ることではなく、問いを具体的にすることだ。それから四つの起卦法から一つを選ぶ。

大衍・逐変
『繋辞』に記された大衍筮法の十八変を完全に再現する。画面には四十九本の蓍草が描かれ、各変で自分の手で「分二」をクリックする。三変で一爻、十八変で一卦——古人なら半刻を要した儀式を、二、三分の集中へと圧縮した。
大衍・快速
同じアルゴリズムで卦を一度に立てる。乱数シードを保存し、同じシードからは必ず同じ卦を再現できる。
梅花・時間
ボタンを押した瞬間の旧暦の年月日時を数にして卦を立てる。その瞬間そのものが卦になる。
梅花・報数
思いついた二つの数字を口にすれば起卦できる。外出先で最も速い方法だ。

結果画面には問いの内容が含まれるため画像は載せず、文字で説明する。本卦と之卦の卦画を並べ、変爻は古法に従って老陽を○、老陰を×で示す。プログラムは朱熹『易学啓蒙』に整理された変爻の読法に従い、六十四卦・三百八十四爻から、この卦で読むべき経文を選び出す。卦辞・爻辞・小象の原文と、各爻を日常の言葉にした断語を一緒に提示する。最も重要な工程は最後にある。「解読を生成」を押すと、AIが卦象、経文、断語、そしてあなたの問いを一本の読みやすい文章へまとめる——まず問いに直接答え、それから卦が何を語っているのかを解きほぐし、一文字ずつストリーミングで生成する。事情を知る友人が目の前で話しているように。
生辰八字
西暦の生年月日と時刻、性別(大運の順逆を決めるために必要)を入力する。出生地は入力と同時に検索され、選択すると経度が自動入力される——経度があれば、プログラムは真太陽時へ補正してから命盤を作る。

作成された命盤(こちらも画像は載せない)では、四柱の干支と蔵干に十神を一つずつ表示し、日主を朱砂色で強調する。五行の分布は一目で分かり、旺衰は「得令・得地・得勢」の三判定で示され、それぞれにプログラムの根拠が付く。さらに起運年齢から十段階の大運タイムラインを並べ、現在どこを歩いているのかを示し、その年の流年も含める。ここが八字側で最も気に入っている設計だ。大運軸のカードはすべてクリックできる。三十歳から三十九歳までの十年を知りたければ、そのカードを選ぶと、AIはその年齢帯だけについて解読を生成する。現行大運を選べば、その年の流年も併せて語る。命を一度にすべて語る必要はない——気になる区間だけを、個別に問えばいい。
命盤の検出層はいまではかなり厚くなった。合と冲に加え、六害、三刑、自刑も命盤に入っている——冲は朱砂、刑は淡い赭、害は灰色で示し、三段階の色で重さがひと目で分かる。神煞は、実際に熟練の命理師が命盤判断で見る六つだけを選んだ。天乙貴人、桃花、驛馬、羊刃、華蓋、将星である。各断語は両面から書き、羊刃は凶器であると同時に、外科医のメスでもある。その先には月令による格局判定——あなたの命盤が何格に属するかを排盤画面が直接示す——さらに旬空と納音がある。これらすべてを AI に決めさせてはいない。まずローカルエンジンが決定論的に算出し、私が一条ずつデータベースへ書き込んだ断語を添える。AI はそれを平易な言葉へ訳すだけだ。独自の結論を作ることは明文で禁じており、材料にないことは一文字たりとも言えない。
新しく開いた「問事」は、私が最もよく使う入口だ。文字で質問するのではなく、領域を選ぶ——仕事と財運、恋愛と感情、健康、学業と成長、性格特性の五方向。選ぶと、プログラムはその方向の規則に従って、命盤に該当する判語だけを抽出し、一条ずつ根拠付きで並べる。具体的な事情を補足するための小さな入力欄もあるが、それは AI が話を質問に即して表現するのを助けるだけで、どの結論も変えられない。最も大切な規則はプロンプトに刻んである。「向いているか」「成就できるか」には答えない。「商売に向いていますか」と聞けば、まずその問い方を退け、そのうえで命盤にある長所と短所を広げて見せる——決定は常に人にあり、命盤は下地を与えるだけだ。
八字合盤

二つの命盤を重ねて見るのは、また別の技術だ。作成済みの二つの命盤を選ぶか、その場で一方を手入力し、関係の種類を選ぶ——恋愛・結婚なら日々を共にする相性、協力関係なら利害と弱点、友人なら一緒にいて心地よいかを見る——解読は選んだ重点に沿って語られる。
合盤の結果ページの骨格は、すべてプログラムが算出する。日柱の相互作用がまず二つの宮に基調を与える。相手が自分を生じるのか、自分が相手を生じるのか、二宮が冲するのか安定するのか。互いに現れる十神は、二人が相手の目にどんな役割として映るかを語る。次に、命盤をまたぐ天干五合と地支の合・冲・刑・害を見る——同じ一対の地支が冲でもあり刑でもあるなら、そのまま並べ、取り繕わない。最も面白いのは局が成立することだ。各自の命盤だけでは形にならなかった地支が、二盤を合わせることで三合局を完成させる。合盤において縁が最も具体的に姿を見せる一項である。双方の神煞もそれぞれ列挙し、二人が同じ星を持つ——両方に驛馬がある、両方に華蓋がある——場合には、専用の双星判語もある。五行の補完性は双方向に分けて語る。自分が相手の喜ぶ要素に合うか、相手が自分の喜ぶ要素に合うか、一方向か双方向かを、赤と灰の二色で明確に示す。
合盤で第一の鉄則は、私が最も強く書いた一条だ。決して判決を下さない。「合う・合わない」とも、「成就する・しない」とも言わない——冲と刑は「手をかけて育てる必要があるところ」と語り、合と局は「力が集まる方向」と語り、最後に決定権を人へ返す。命盤が語るのは、生来の気質が噛み合うかどうかだけ。合うかどうかは、共に過ごす中で決まる。
面相図鑑

面相は新しく加えた四つ目のタブだが、前三つとは性質が違う——あの三つは占い、こちらは図鑑だ。位置づけはページ冒頭にこう書いた。「相学の旧説を視覚的に検索するもの。項目を並べ、判定はしない」。三人の絵師を経てようやく定稿した女性の線画が置かれ、十二宮はそれぞれクリックできる領域になっている。押した場所を、その場で調べる。この部位を何と呼び、何を司るのか。まぶたの痙攣、印堂の黒ずみ、眉の中のほくろを旧説はどう解釈するのか——すべて項目として並び、一文ごとに「旧説」「伝統」と明記する。これは文体ではない。プログラム内のアサーションが一文ずつこの語を検査し、一つでも欠ければビルドがその場で失敗する。図の両側に「あなたの右」「あなたの左」と記したのは、相学では鏡像ではなく本人の左右で宮を論じるためだ。画面に向かうと最も取り違えやすいのがここである。
項目の下には「問相」がある。宮を一つ選び、種類——痙攣、気色、ほくろ、しわ、または生まれつきの形貌——をチェックし、具体的な状況を一言補うと、AIがその宮の項目を日常の言葉で説明する。規則は八字側より厳しい。宮を選ばなければ質問できず、選んだ宮以外のことも聞けない。気色や痙攣を問うときは、まず疲労や目の使い過ぎといった一般的な生理要因を挙げ、その後に旧説を示し、重く受け取るかは自分で判断する。鼻が大きい、眉が太いといった生まれつきの形貌については、旧説の記載だけを述べ、吉凶へ広げず、一か所から顔全体を推し量らない。さらに、溶接したように動かせない一線がある。このモジュールは写真を受け取らず、分析もしない——対話できる図鑑であって、顔を見る機械ではない。
往卦
すべての占卦と命盤は自動で保存される。いつ、何を問い、どの卦が出たか、生成済みの解読も含めていつでも見返せる。まとめて書き出してバックアップすることもできる。データはご自身の端末内にのみ保存される。私事を覗くは礼にあらず、礼にあらざれば視ず。
どうやって動いているのか
起卦と命盤作成はすべてローカルの決定論的コードで行い、クラウドのブラックボックスは混ぜない。大衍筮法は実際の分二・掛一・揲四・帰奇を一段ずつ再現し、爻値の分布と古法で定める 1/16、5/16、7/16、3/16 との差は千分の二未満である。八字の命盤は、日柱六十甲子の連続性、立春の境界、五虎遁と五鼠遁の口訣による相互検証など、一連の数学的自己テストを通す。六十四卦の全経文と各爻の断語はローカルに内蔵している。AIの役割は「決まった結論を日常の言葉で語る」ことに固定した——断語の創作も、吉凶の反転も禁じている。唯一のネットワーク呼び出しは、その白話生成の一度だけだ。
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入口
太卜はこちら:
扉は開いている。このボタンの先にある——押して入ると、まず合言葉を求められる。それが錠だ。合言葉は公開しない。門をくぐりたいなら、先に私を訪ね、その一言を求めてほしい。