岐路の旅人
休暇は一度きりなのに、行きたい場所はいくつもある。候補地を一枚の表にまとめ、航空券・宿・何日あれば回れるかといった情報は AI に埋めてもらう。そのうえで今回の休暇の気分——節約するか気にせず使うか、充電したいか動き回りたいか、ざっと見るか深く掘るか——に合わせて各地に点数をつければ、どこが一番合っているかが一目でわかる。行き先が決まれば、そのまま同じ場所で行程を組む。何日目にどの街にいて、何で移動し、何をして、どこに泊まり、いくら使うか。写真を添えて、ウェブページか PDF に書き出し、同行者に渡せる。
きっかけ
国慶節の休みは一度きりなのに、行きたい場所はいくつもあった。厦門、雲南、新疆、それぞれに良さがある。航空券も調べたし、旅行記も読んだ。それでも決められない——情報が足りないのではなく、その情報が別々のアプリに散らばっていて、同じ机の上に並べられないからだ。どのアプリも、こういう具体的な問いには答えてくれない。この休暇に A へ行くのと B へ行くのとでは、いくら違うのか。どちらが疲れるのか。自分の日数で回りきれるのか。出発する数日間は、普段の何倍の値段なのか。
それなら、まず情報を全部並べて、横に比べてみればいいのでは——そう考えて作ったのが岐路の旅人。このシリーズの四つ目で、扱うのは休暇という小さな決めごとだ。
候補
まず休暇そのものを決める。いつ行くのか、どこから出るのか、何人で、何部屋で、一人あたりの予算はいくらか。次に行きたい場所を入れていく。いくつでもよく、最大六つまで。どの候補地も同じ一枚の表で、項目は十九。往復の交通費と宿泊費を旅行期と閑散期の両方、現地で一日に使う額、何日あれば回れるか、道中に何日かかるか、現地での移動の多さ、時差、ビザ、言葉と支払い、出発前の準備の量。
自分で調べて自分で埋めてもいいし、AI に丸ごと任せてもいい。AI はその時期の相場をネットで調べ、表を一度に埋めてくれる。各項目には「AI 推定」の印がつき、その横に根拠と情報の時点が一行添えられる。両方を混ぜても問題ない。自分で入れた項目は、AI に上書きされることはない。

比較
まず、今回はどんな気分で出かけるのかを選ぶ。三つの軸に、それぞれ三段階。お金——切り詰める/ほどほど/気にしない。体力——のんびり/ちょうどいい/動き回る。深さ——ざっと見る/ひととおり/掘り下げる。軽く遊んで、あまり使わず、主に充電したいのか。それとも体力満々で深く回りたいのか。あるいはその中間か。三回のタップで決まる。
選ぶと、すべての候補がその気分に沿って採点され、この休暇にどこが一番合うのかが一目でわかる。日数も計算に入っている。八日の休暇で、七日かけたい場所へ行くのと、三日で足りる場所へ行くのとでは、休暇の意味が変わるからだ。価格はあくまで推定なので、推定が外れやすいところについては、どの数字を自分で確かめる価値があるかを教えてくれる。最後に AI に講評を書かせることもできる。数字はすべて手元の計算によるもので、AI はその読み解きだけを担当する。

行程
行き先が決まったら、そのまま同じ場所で旅程を組む。日付を選ぶと一日一枚のカードができる。まず毎晩どの街に泊まるかを入れると、街と街をつなぐ移動が自動で出てくる——何で行くか、何時から何時か、いくらか。一日の中には具体的な行き先を並べていく。時刻を決めたものはその時刻に固定され、所要時間だけのものは自由に差し込める。二か所の間には移動を挟める。予算は二つに分かれる。宿と都市間の移動はすでに押さえた額なので自動で合算され、観光・食事・タクシーといった自由に動く部分は、上限を決めたうえで入れた分だけ積み上がる。気になった店やレストランは「候補」に入れておけば、時間が空いたときに寄れる。どの行き先にも写真を添えられる。
組み終えて「完了」を押すと、すっきりした一枚の表示に変わる。今日はどこにいて、どう移動して、何をして、どこに泊まり、いくら使うのか。一つのウェブページとして書き出すことも、PDF として保存することもできる。同行者に送ってもいいし、旅の途中で見ながら歩いてもいい。
